マブハ~イ。セブ嫌いコーディネーター畠山(ハタケヤマ)です。
「嫌い」だからこそ良い所も悪い所も何かに忖度する事なくズバッと伝える事ができるので、セブを満喫したい人は最後までご覧くださいね!
行列の出来るレストランって魅力的ですよね?
日本で行列の出来るレストランはまず間違いなく美味しいのですが、セブのレストランで行列が出来ている場合は「美味しい」と言うよりかは、要領が悪くてお客さんをうまく捌けていないケースが多いんですよ。
ただ、ファット・ドイスは単純にお客さんを上手く回せていないと言うよりかは、日本のように純粋に行列が出来ています。しかも毎日。
立地は大通りに面しているので悪くないのですが、駐車場は無いですし、営業時間もランチなしで17時~22時の5時間だけと言う短さで、しかも予約は不可と言う悪条件なのに、いつもお店の前に20人近くの人が待っていると言う盛況っぷりは、観光客も気になる光景ですね。
なぜ、ファット・ドイスはこんなにもセブの人に愛されているのか不思議でしたが、実際に行けば納得の理由がありました。
ただ、結論から言うと、観光客におすすめできるレストランではないですからね。
しかし、フィリピン人の食に対する好みを知りたい方やフィリピンでレストラン経営をしようと思っている方はマストで訪れた方が良い程、勉強になる点があるので、この記事でファット・ドイスがどのようにフィリピン人の心を掴んでいるのか、毎日行列が出来る人気の秘訣を独自の分析を踏まえて紹介します。
場所
ASフォルチュナー通りにあるオークリッジビジネスパークの近くにあります。
ASフォルチュナーはかなり有名な通りなので、タクシードライバーは必ず知っていますし、オークリッジもランドマークとして頻繁に活用されているので辿り着くのは難しくないですね。
ただ、「本当にレストラン?」と言うくらいシレっとした建物なので、行列が無いとまず間違いなく通りすぎる程ですよ。
一番良いのはタクシーに「ASフォルチュナー オークリッジ」と伝えてオークリッジの前で降りて歩いて行く方法でしょうね。。
雰囲気
外観はとっても小さく、車に乗っていたら間違いなく通り過ぎてしまう程。
レストランらしい特長が外観からは無いのですが、強いて言えば赤いドアくらいで、全体的には街並みの一部のような感じで溶け込んでいるので分かりづらいですよ。
店内も狭く、簡易的なテーブルが狭い店内に敷き詰められている感じで、20人位が限界な感じの所に30人詰め込んでいるイメージで、フィリピンらしいゴミゴミした雑多なローカルの空気感があります。
フィリピン人の好きなインスタ映えするようなお洒落な感じや落ち着く雰囲気は無いので、雰囲気が良くてファット・ドイスを選んでいると言う事はないですね。
追記:2019年11月
店内は改装したのか、大分ゆとりがある作りに変わっていました。
40名くらいは収容できるスペースとそこまでキツキツにテーブルとイスを並べている感じはなくちゃんと通路が確保できていたので、普通のレストランと遜色無い雰囲気に変わっていましたね。
料理
ファット・ドイスは韓国料理のチーズダッカルビをメインにフィリピン人好みのテイストにアレンジした料理がメインです。
セブの人がファット・ドイスを愛する理由は「チーズたっぷりのダッカルビ」が単純にフィリピン人の好みのテイストであったと言う点は大きいですが、それ以外にも繁盛しているポイントが3つあります。
- 圧倒的なコスパ
- 待ち時間ほぼ無しの調理スタイル
- シンプルなメニュー構成
料理と共にこれらの詳細を順番に説明しますね。
1.圧倒的なコスパ
価格が何よりもポイントで 一番高いメニューでもチキンリブズの259ペソ(約530円前後)とフィリピン人が手の届く良い設定なんですよ。
日本人からすれば間違いなく安いのですが、1日の最低賃金が400ペソ(約820円前後)のフィリピン人からしたらまだ高いのでは?
確かに、そうですが、 一品の量が1.5~2人前はゆうにあるボリューム感なので、 2名以上で行けば1品+ライスで充分腹は満たされ、折半すれば1名150ペソ(約320円前後)程度で済みます。
フィリピン人はとにかく「食べ放題」や「ビュッフェ」が好きで、繁盛しているお店は大抵、何かしら食べ放題ですね。
まぁ舌きり雀の 話で大きい宝箱と小さい宝箱を選ぶシーンであればまず間違いなく大きい宝箱を選ぶ、典型的な「質より量」のタイプがフィリピン人なんですよ。
なので、ファット・ドイスのコスパの高さ(価格に対していのボリューム感)は愛されポイントとして大きなウエイトを占めています。
2.待ち時間ほぼ無しの調理スタイル
調理はテーブルに置いてあるカセットコンロを使用して自分達で行う為、注文してから料理が出てくるまでの待ち時間は、ほぼなく自分達のリズムで食事を楽しむ事ができるのも愛される理由の一つですね。
フィリピン人はおおらかに見えて、実はせっかちなんですよ。
これはイメージがないと思いますし、否定する方も多いでしょう。確かに、コンビニやファストフードで店員がちんたら作業しているレジに不満なさそうに歌でも口ずさみながら待っている姿をみると「大らかだなぁ」と感じます。
しかし、大らかなのではなくて、諦めているだけで内心はメチャクチャイラついていますし、ただ我慢しているだけなんですね。
車の運転を見ればハタケヤマが正しいと感じますよ。譲る気ゼロの車間距離や無謀な追い越しなどなど「お前らの1分にどれだけの価値があるのか計算しやがれ!」と言いたくなるほど、せっかちな運転をしますから。
少し話はそれましたが、要はフィリピン人は実はせっかちで早く料理が出てくるに越した事はないんですよ。
3.シンプルなメニュー構成
メニューはメイン6品+ライス4種類(2019年11月時点)しかないと言うのもポイントで注文する方としては迷う事は少なく、直ぐに決められるますし、お店側も準備を簡略化しやすいですからね。
料理は全てチーズがふんだんにかけられているモノで味付けもフィリピン人好みに仕上がっています。
■チーズ・チックス
かなりコッテリした甘辛の鶏肉に、とろるチーズを鉄板の上で温めながら、自分達のタイミングで絡めながら食べる人気の料理。
フィリピン人はとにかく鶏肉が好きなので、どのテーブルもこちらをオーダーしていた印象がありますね。
■チーズリブズ
かなりホロホロになるまで煮込んでいるリブにこれまた甘辛のコッテリソースをかけてとろけるチーズを温めて好みでかけて食べる一品。
■チリンプ
ハタケヤマ的にはこれが一番アイデア料理かなぁと。面白いし美味しいですね。
たこ焼き機にチーズを流し込み、味付きのエビを入れてフォンデュー的に食べると言うオリジナル料理。
個人的にはもう少し塩気があると嬉しいのだが、やはりチーズチックやチーズリブ同様甘辛の味付けですね。
■スパイシーヌードル
辛ラーメンにチーズをたっぷり入れて食べるので、間違いないです。
評価
観光客におすすめはしないですね。
なんせ日本人からしたら、特に観光客は並んだ甲斐がないですもん。
フィリピン人からしたら単純にコスパが良くて「この金額でこのボリューム感!?」しかも、「通常だとちょっと高い韓国料理が!!」的な要素で繁盛し、毎日行列が絶えないだけで、日本人からしたら「それだけ?」って言う感じで終わりますよ。
格別な味付けで美味しいと言うわけでは決してなく、なんなら全て同じ味付けなので飽きます。ってかチーズに全て任せている感じですね。
しかも、チーズのとろけ具合も微妙で結局、固形のチーズを頬張る事になり、トロットロのチーズをかけて食べる美味しいダッカルビと言う印象はゼロです。
店舗の分かりづらさ、営業時間の短さ、店内の狭さ、常に行列ができている待ち時間の長さなど、期待に胸を膨らませて耐えた苦労が報われる事なく、韓国料理をB級グルメにアレンジした品にガッカリするのは間違いないですね。
また、ネガティブなポイントとして、お酒は一切置いていないので、バカンスで明日を気にせずに酒を飲める喜びを満喫したい観光客からすると「酒も飲めないのかぁ」と踏んだり蹴ったりです。
行列ができているから気になり並んでみるのは良いですが、並んだ分の価値はありませんよ。
まとめ
フィリピン人に人気のファット・ドイスがなぜいつも行列なのかと言うと、セブでは少し割高で一般庶民には手が出しにくい韓国料理を、
- 圧倒的なコスパ
- 待ち時間ほぼ無しの調理スタイル
- シンプルなメニュー構成
と言う3つのローカルが満足できるポイントをガッチリ抑えているからですね。
あくまでもフィリピン人にウケて毎日のように行列が出来ているレストランであって、観光客がわざわざ訪れるような内容ではないので勘違いないように。
ただ、フィリピン人の食に対する関心と言うかローカルの気持ちが分かるお店ではありますので、ローカルスタイルに興味がある方やそれこそ、フィリピン人向けにレストランを運営しようと言う方は絶対に訪れるべきお店ですね。
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